星の王子さま~皐月賞馬ゴールドシップ、80年の物語~

こんにちは、『豆腐とコアラのマーチを一緒に食べてはいけない』早大お馬の会佐藤ワタルです。


まあこのブログに何度も書いてるように、私、コアラのマーチが好きでして。色々チョイ足しをするわけです。
で、今回チョイ足ししたのが、豆腐
結論から言えば、この組み合わせはダメですね、どうダメなのかは、皆さんも試してみると分かると思います(笑)



余談はほどほどに。



前回、このうまカレブログにて、フォワ賞制覇記念にオルフェーヴルの血統物語について書かせていただきました。


ただ書きたかったというのもありますが、血統がいかに素晴らしいか、そしてその血統が秘める物語を様々な人に知ってもらいたい、という思いからうまカレブログに書かせていただきました。

これからも、たまに血統が持つ物語を書いていきたいと思います。たまに、と言いながら中一週で早速書いてるわけですが(笑)


中一週でも書きたくなるくらい、今回取り上げる馬の血統も歴史が深く、ロマンに満ち溢れています。


今回のお題は、先日神戸新聞杯を勝利し、菊花賞制覇を目指すゴールドシップ


一般的には、前回取り上げたオルフェーヴル同様、ステイゴールド×メジロマックイーンの配合ということでも知られていますね。

この馬、この配合だけではなく、魅力的な血統背景を持っているのです。




ということで、毎度恒例の昔話から、この馬の血統物語をご紹介しましょう。



ゴールドシップ





突然ですが皆さん、成田空港に行ったことはありますか?

まあ海外旅行に行ったことのある方なら、成田には行ったことがあると思います。

この空港は30年ちょっと前に開港した空港ですが、反対闘争など紆余曲折を経て開港した歴史があります。

と、空港の歴史はここまで。成田空港の歴史を語る場所として、うまカレブログは少々場違いでしょう(笑)


現在の成田空港のある場所は、空港ができる前、牧場でした。ようやくうまカレブログに沿う内容になってきましたね。


元々成田空港のある場所は、江戸時代から軍用馬の放牧地として利用されており、1875年に前身の牧羊場ができてから、1969年、空港開港により閉場されるまで、100年近く牧場がありました。


その牧場の名前は、宮内庁下総御料牧場。名前の通り、国営です。閉場後御料牧場は栃木に移動となり、たまに皇室関連のニュースに出てきますね。



また前置きが長くなりました…今回の昔話本編は、この下総御料牧場が1931年から1932年にかけてアメリカから6頭の牝馬を輸入した、そこから始まります。ダラダラした昔話ですが、もう少々、お付き合いください。


前回オルフェーヴル物語で、小岩井牝系を取り上げさせてもらいましたが、小岩井牝系の基礎牝馬がイギリスから輸入されたように、今から80年以上前はイギリスなどから馬を輸入するのが主流の時代。

その小岩井牧場が様々な名馬を送り出したことで、民間の牧場に負けられない、との声から国営牧場である下総御料牧場も繁殖牝馬を輸入することになります。
今ではこんなこと考えられませんね、社台グループに負けられないと言って、JRAが海外から繁殖牝馬買ってくることに近いのですから(笑)


小岩井牧場がイギリスから輸入したこともあり、下総御料牧場はアメリカから6頭の繁殖牝馬を輸入します。今から80年前、当時としては異例のことです。


6頭の牝馬はアメリカ星条旗にちなみ、『』の字が入った日本名が付けられ、このことから、6頭の牝馬は『星の牝馬たち』と呼ばれています。




その星の牝馬たちを紹介すると、



星若…子孫にテンポイント、桜花賞馬ダイアナソロン
星友…子孫にダービー馬トウカイテイオー
星谷…子孫にダービー馬サニーブライアン
星富…産駒にヒサヨシ
星浜…子孫に天皇賞馬アサホコ


この5頭だけでもすごいですね。子孫に名馬ばかり、小岩井牝系に負けず劣らず、日本の競馬を作ってきたと思われる名繁殖牝馬ばかりです。



そしてもう1頭が星旗

ダービー馬で、種牡馬としてもメイヂヒカリなどを輩出したクモハタの母として知られています。


星旗はもう1頭、名馬を輩出しており、それがクモハタの姉にあたる、名牝クレオパトラトマス

このクレオパトラトマスはデビューから3週間後、現在の天皇賞春にあたる帝室御賞典を勝利という、現在ではありえない大記録を作った名馬。
しかも制した後連闘でダービーに臨むという、今では考えられないローテをたどりました。他にも斤量72キロで勝ったりと、伝説の名牝です。



クレオパトラトマスは現役引退後、月城という名前で繁殖入り。桜花賞馬梅城らG1馬2頭を送り出し、娘がダービー馬であり、日本産馬として初めて海外で重賞を勝ったハクチカラ、孫が伝説の名手福永洋一の名騎乗として今も語り継がれる菊花賞馬ニホンピロムーテーを輩出するなど、日本競馬に大きな影響を与える活躍を見せます。



そして、今紹介した桜花賞馬梅城(現役時代名はハマカゼ)には名種牡馬ライジングフレームが配合され、そこに英ダービー馬ラークスパー、早熟の名種牡馬トライバルチーフ、そしてプルラリズムと名種牡馬を4代重ねて、1987年に誕生した牝馬がパストラリズム



下総御料牧場に輸入された星旗から数えて星の牝系7代目にあたるこの牝馬は、小林英一氏の持ち馬として現役時代を送り、引退後5番子として父にメジロマックイーンを持つ大柄な芦毛の牝馬を輩出します。



星旗から数えて8代目にあたるこの芦毛の牝馬はポイントフラッグと名付けられ、母同様小林英一氏が所有し、栗東・須貝彦三厩舎所属でチューリップ賞2着などの成績を残します。主戦は彦三調教師の息子で、現調教師の須貝尚介先生。



引退後、故郷出口牧場で繁殖入りしたポイントフラッグ。現役時代から500キロを超える大柄な馬体でしたが、それを考えて配合相手には小柄な種牡馬が選ばれます。そして選ばれたのが、ステイゴールド

翌年2009年、ポイントフラッグは5番子として、父にステイゴールドを持ち、自身と同様芦毛の牡馬を産み落とします。



初代星旗から数えて9代目にあたるこの馬が、今日の主役ゴールドシップです。



下総御料牧場が輸入してから80年間の血統の歴史を語った分、ここまで来るのは長かったですね(笑)


星の牝系9代目にして、母、祖母同様小林英一氏の所有馬として、母の主戦だった須貝調教師のもとデビューしたゴールドシップ。その後の活躍はここに書かなくても、皆様ご存知のことだと思います。


星旗の牝系はニホンピロムーテーの1971年菊花賞以来G1勝ちがなく、ゴールドシップの皐月賞制覇が実に31年振りのG1制覇でした。オルフェーヴル同様、この馬も深い血統の歴史を持っているのです。
下総御料牧場が『星の牝馬たち』を輸入してから80年、今再びこの牝系が注目されようとしています。


まさにゴールドシップ星の王子さまと呼べる存在でしょう。
ブログのタイトル見て、なんのこっちゃ?と思った方、こういうことです(笑)


80年前『強い馬を生産する』という目的で輸入された6頭の牝馬たちから、80年後世代最強馬候補が誕生するのだから、血統は本当に不思議なものです。


長々と語ってきましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
血統に歴史あり、ロマンあり。少々コアな内容を盛り込みましたが、これを読んで血統の奥深さを知っていただいたり、血統に興味を持っていただければ幸いです。



さあ、血統派にとってその年最大のお祭りである菊花賞まであとひと月を切りました!

『星の王子さま』ゴールドシップが2冠達成なるのか、はたまた春の実績馬の巻き返しか、それとも夏の上がり馬の大逆転か、私は今から、いや半年ほど前から興奮しています(笑)





その前に、今週はスプリンターズステークス。チャンピオンスプリンターを決める一戦、当然土曜日18時半ころから、USTREAMにてうまゼミが行われます。

私も出るようなので、しっかり予想しないといけませんね。◎候補は今のところ2頭。昨年◎カレンチャンのように、今年もしっかり血統分析頑張ります。


その前日、今週28日金曜日にもちょっと面白い企画があるのですが、これはまた後で告知します。今までにない競馬予想番組をUSTREAMで行う…というお話です!



そして来週日曜、東京競馬場で『うまカレと一緒に競馬をしよう!』が行われます!

普段うまカレを応援してくださる方々と一緒に、東京競馬場ゲストルームで競馬を楽しもうというイベントです。

http://umacollege.blog.fc2.com/blog-entry-78.html


募集は明日水曜夜11時59分まで行っております。まだ定員に空きがありますので、興味がある方、ぜひ応募していただければと思います。




ということで、長々とお付き合いいただきありがとうございました!また何か血統に魅力のある馬が勝った時、この手の血統紹介を書くかもしれません。一度テスタマッタについて書きたい気もしていたり…
まあ、その時はよろしくお願いします。



以上、早大お馬の会佐藤ワタルでした!

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いつも楽しく拝見させてもらっております

ブログやホームページ、いつも楽しく拝見させて頂いております。
グリーンチャンネルの特番も見せて頂きました。
とても良い活動だったと思います。今後とも色々な動きを期待しております。
若者の競馬ファン代表として、JRAの新しく行っている企画「GLAMOROUS CUP」についてどう思いますか?
私は競馬を20年間くらい見てきておりますが、一番ひどい企画だと思っております。
一方で、GIシリーズに流れるCMはかっこよく作られており、JRAは一体どのような方向性で今後の競馬を作っていきたいのかと感じます。
うまカレさんのような団体が声をあげて、JRAに疑問符を投げてくれたら、少しは良くなっていくのかなとも思いますが。
それとも、若者にはああいうのが受けてしまうのでしょうか。
長々と申し訳ございませんでした。

Re: いつも楽しく拝見させてもらっております

コメントありがとうございます。

代表の田中と申します。
いつもブログやホームページ、さらにはグリーンチャンネルの特番も見ていただけたとのことで大変ありがたく思います!

あくまで私個人の意見ですがファンの心、競馬というものの素晴らしさを広報する側が気付いていない大変残念なものだと思います。
若者にも受けないと信じたい限りです。

前回JRAの方々とお会いし、お話しする機会があった時は、REXSの資料や企画、広報のおこない方に私たちなりに改善策をお伝えしてきました。

次回お会いする時には今回の件についても話に上がると思います。

しかしながらあくまで私たちが会えるのはJRAという組織の下の下の方々なのでどこまで効果があるか…

私たちができる限りのことは今後も続けていきたいと考えております。


今後とも応援よろしくお願いいたします。

コメント返しありがとうございます

うまカレさんは、JRA側にも期待されている団体だと思いますので、答えにくい内容だったかも知れませんが、答えていただきありがとうございます。
顔の見えないネット掲示板以外にも、今回の件に関してはフェイスブックやツイッターなど、実名性のあるスペースからも批判の声を見ることができました。
既存の競馬ファンが、アニメやアイドルの道へ走ってしまう危険性はまだ守られるかもしれません。ただ、今の広告は競馬人気が更に落ちていく危険性を持ち合わせすぎている気がします。
ファンひとりひとりがしっかりと競馬の持つ奥深さを、今もう一度考えなければいけないのかもしれませんね。

この度はご連絡、誠にありがとうございました。
プロフィール

うまカレ


全国の大学に在る競馬サークルのメンバーを中心とした競馬を愛する学生たちが既存の競馬ファンだけでなく、競馬をやったことのない人たちにも『競馬の楽しさや素晴らしさを伝えよう!』と立ち上げた学生団体です。

学生競馬ファンのリーディングとして、主に学生を中心とした同年代へ向けて、競馬の素晴らしさ、面白さを様々な視点やコンテンツを通じて紹介し、競馬文化の普及、競馬事業への文化的支援を行うことを目的としています。

オグリの時代に生まれた僕らで
オグリの時代の熱狂を、もう一度。

※2005年より20歳以上であれば学生でも勝馬投票券を購入できるようになりました※

お問い合わせ
umacolle@hotmail.co.jp

HP
http://umacolle.web.fc2.com/

うまカレ紹介ムービー
http://www.youtube.com/watch?v=RfyrC-KbZQ4


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